ロッカーがないとは聞いてない

中退して専門に編入した話、


大学を辞める事を誰にも話していなかったので、

忽然と姿を消した金丸に死亡説が出ているらしい、


その節が出てもおかしく無いほど、金丸は落ちる所まで落ち溢れていた

とにかく自己肯定力が無く、もはや鬱を通り越し無気力だった

何をやっても自分を認められず、価値も居場所も分からない

何より高い学費を援助してくれた親への罪悪感と

頑張っている友達に嘘をついている感覚が最高に苦しい

駅のホームと毎日葛藤した、それが私の大学生活だった


精神的な問題には個人差があるから、逃げてる甘えてると思われてもまあいい

この選択が正しいと思えるように努力するから見逃してほしい



この記事のどこがデザインと関係あるんだと怒られそうだが

私は美大を辞めた、しかもデザイン科だ、


大学ではソーシャルデザインを研究してた

すごく簡単に言うと、社会問題をデザインで解決しようと言うものだ

デザインの可能性は、世界を変えると本気で思ってた(る)


大学3年、認知症や高齢者に向けたデザインの課題が出された

ネットで高齢者問題を調べ、実際に介護施設や老人ホームを見に行った

衝撃だった、課題が多すぎた。

私の少ない引き出しじゃ、人どころか蟻1匹すら救えない

困っている人を目の当たりにして、自分の単位の為に作品は作れなかった

もっと勉強しなきゃ、引き出しを作らなくちゃと気づいた。


しかし金丸は絶賛鬱中。

自分の管理もできないのに、人を救えるわけがないのだ

まずは自分を治す事だと休養しまくった

デザインとも、SNSとも距離をとり、

映画見て芸人のライブに行って好きなものを食べて遊んだ遊んだ

最初はレールから外れてしまったと、生き地獄のようだった


でもある日、自分を認める事ができた

全てがどうでもよくなったと言った方が合ってる気もする

そこから自分の将来を考え始め、大学中退、専門学校編入を決めた

当たり前だけど、自分のために勉強するんだと気づいた。



この2年間、いくつ引き出しを作れるだろうか、

物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさを

デザインを通して伝えたいと思っている

社会問題に他人事だった人が、自分事になるような

アイデアを生み出せる人になりたい。


カネマル's Ownd

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